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「マルタ」コレクションに加わった 燦然と輝く2つの新しいモデル


懐中時計に使われてきた丸型ケースからの脱却を願い、ヴァシュロン・コンスタンタンは1912年にトノー型をケースに導入した初の時計メーカーの一員になりました。進歩の時代を象徴する前衛的なスピリットにマッチしたトノー型時計は、男性や女性を魅了し、発表と同時にブランドのアイコンの地位を手に入れました。そして今年、このトノー型ケースを特徴とする「マルタ」コレクションに、時計全体がバゲットカットダイヤモンドに包まれ、誉高いジュネーブ・シールを取得した2つの新しいハイジュエリー・モデルが加わりました。


  ヴァシュロン・コンスタンタンは、現行の「マルタ」コレクションのハイジュエリー・モデルを充実させるために、ブレスレットをバゲットカットダイヤモンドのパヴェで覆い尽くし、芸術的な工芸美の極致を表現する新作を発表しました。インビジブルセッティングの技法を使い、すべて手作業で作りあげられたこれらのモデルは、ダイヤモンドの透明な輝きに包まれて、時計を一段と引き立てています。


  インビジブルセッティングに熟達した宝飾職人の数は、現在では非常に限られています。このセッティング技法では、ダイヤモンドをセットする台になるゴールドの部分がまったく見えません。下地の溝で支えられた宝石は、表に石留めの跡がいっさいないので、光り輝く絨毯を敷き詰めたような印象をもたらし、ダイヤモンドの輝きを余すところなく伝えます。ヴァシュロン・コンスタンタンは、トノー型時計に、このセッティングを敢えて試みました。トノー型のケースは、輪郭がカーブしているだけでなく、ところどころに鋭角があり、張り詰めた直線もあるので、ただでさえ複雑な作業をいっそう難しくさせ ます。この難問を解決するには、デザイナーからジェムセッター、時計職人から宝飾職人に至るまで、あらゆる専門分野の人々を総動員して、各々が互いに緊密に協力しながらそれぞれの技能を結集しなくてはなりません。彼らは、自身の限界を乗り越え、こうした時計にふさわしい卓越した技量を発揮したいという同じ思いを抱いて、この挑戦に駆り立てられているのです。


  人と人との協調は、宝石の一つ一つをあらかじめ準備された所定の位置にセットする作業で奮闘するジェムカッターとジェムセッターによく表れています。この職人技には、100分の1mmもの正確さや、厳密に定められた手順の順守なども含まれます。工程の重要な局面に欠かせないこうした厳格な作業を時計とダイヤモンドに施し、一つの時計に100時間をゆうに超える忍耐強い作業が求められるのは、本当の意味での挑戦に他なりません。


  宝石が下地のゴールドを覆い隠すこの時計は、崇高な彫刻作品を思わせます。ラグ、ベゼル、ミドルケース、文字盤、ブレスレットのいずれもが輝きを放ち、その輝きはシンボルマークのマルタ十字をあしらったリュウズにまで達しています。


  ヴァシュロン・コンスタンタンでは、美しい外観の魅力が高度な技術と常に一体になっており、もちろんこれらの時計も厳格なジュネーブ・シールを取得しています。



マルタ・トゥールビヨン・ハイジュエリー


  ジュネーブ・シールを取得する時計にふさわしいのは、別格の優れたムーブメントしかありません。2日間のパワーリザーブを備え、169個の部品から成る機械式の手巻きムーブメント、キャリバー2795は、このムーブメントが捧げられた時計に匹敵する威光を放ちます。このトノー型トゥールビヨン・ムーブメントは、ヴァシュロン・コンスタンタンの自社内で開発と製造が行われ、トノー型に窓がデザインされたサファイアクリスタルのシースルーケースバックをもった、縦48.24mm × 横38mmのケースにぴったり収まっています。


  この本物の傑作時計を輝かすのは、1170個、総計46.6カラットに及ぶバゲットカットダイヤモンドです。ゴールドのハイジュエリー・ブレスレットだけでも、764個、総計28.7カラットものバゲットカットダイヤモンドが使われています。インビジブルセッティングの技法が駆使されたこの見事な時計には、ゴールド製のフォールディングクラスプが付属します。


  文字盤を彩るダイヤモンドのセッティングも特殊です。ダイヤモンドをすべて、トゥールビヨンの中心に据えられた石から放射状に広がるように配置して、重要なトゥールビヨン機構とその美しい姿を強調しています。また、このマルタ十字を象ったトゥールビヨンのキャリッジを大きく目立たせるために、時針と分針を上方にオフセットして文字盤に空間の余裕を設けています。そして、トゥールビヨンのキャリッジもまた、手作業でしか成しえない戻り角の面取りといった、ムーブメントの各部品に施されたこの上なく高度な仕上げを堪能するのに最適です。


  トゥールビヨンのブリッジに丸みをつけるベルサージュ仕上げだけは、ほんとうに技術的な挑戦が求められ、ヴァシュロン・コンスタンタンの定める仕上げ基準を満たすのに、12時間以上の手作業を要します。この作業では、ブリッジの両端をヤスリで磨き、中央と末端の境界を守りながら、円錐形と半円筒形のフォルムにしなくてはなりません。職人は最終工程で、砥石や研磨バフ、木釘、研磨剤などを用いて、完璧なポリッシュ仕上げを施します。


  ヴァシュロン・コンスタンタンは、伝統的な時計製造に敬意を払って、このキャリバー2795のテンプ振動数を、低振動の2.5Hz(毎時1万8000回)に抑えました。このロービートによって、トゥールビヨンのゆったりと安定した動きを鑑賞できるようにしました。

マルタ・ハイジュエリー・スモールモデル


「マルタ・ハイジュエリー・スモールモデル」は、緩やかに反ったケースや、優美な曲線に包まれたほっそりとしたシェイプが、女性らしさをどこまでも讃えます。そのシンプルで洗練されたラインにクラシックの極致と呼べる感覚が息づいていますが、燦然と輝く742個、総計28.9カラットものダイヤモンドが女性を魅了するその姿には、紛れもなくモダンなテイストが表現されています。文字盤は、放射状にセットされた126個のダイヤモンドによって装飾され、その焦点が時針と分針の軸に集まるようにアレンジされているので、視線はおのずと時計の中心へと引き込まれます。


  ジュネーブ・シールの新基準の認証を受け、全体にインビジブルセッティングの技法が凝らされたこの時計は、ケースが縦39.60mm × 横29.30mmと小ぶりで、女性のどんな華奢な手首にも完璧にフィットします。中で時を刻むのは、ヴァシュロン・コンスタンタンが開発製造した機械式の手巻きムーブメント、キャリバー1400です。その姿は、ケースに合わせてトノー型に窓がデザインされたサファイアクリスタルのシースルーケースバックから眺めることができます。ジュエリークラスプを組み合わせたブレスレット全体は、494個のバゲットカットダイヤモンドのパヴェで覆われています。このダイヤモンドは、目映き輝きを生み、女性らしくエレガントで格別な表情を演出します。


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